鳥取市教委:体罰防止で認識を 「部活動検討委」が最終案 /鳥取

鳥取市教委:体罰防止で認識を 「部活動検討委」が最終案 /鳥取
毎日新聞 2013年3月15日(金)17時7分配信

 鳥取市教委の「鳥取市中学校の部活動のあり方検討委員会」(油野利博委員長)が14日開かれ、体罰などを起こさせない学校体制の構築を目指した「中学校における部活動ガイドライン」の最終案をまとめた。委員から特に異論がなかったため、市教委は文言などを一部修正した上で完成版を22日にも作成。今月下旬以降、市内の各中学に冊子を配布する。
 最終案では、部活動を「校長を中心とした責任体制のもと学校教育の一環として行われる活動」と定義。円滑な部活動経営ができる学校体制を目指すことと生徒の成長につながる指導を目指すことをガイドラインの柱とし、勝利至上主義に陥ることなく生徒に平等に機会を与えることや、体罰、いじめ防止の正しい認識を持つことを指導者に求めている。
 体罰や暴力行為などを起こさせない仕組みを学校体制として構築するため、一つの部活動に複数の顧問を配置を検討することや、教員向けの指導力向上研修を市教委が実施することも盛り込んだ。
 また、体力や学習時間の確保などの観点から適切な練習時間についても規定。時間は平日2時間以内、休日が4時間以内で、1週間に1日以上の休養日の設定を推奨している。
 市教委は、昨年7月に市立中学校の部活の顧問が部員に右手首骨折の重傷を負わせる体罰問題が発生したことや、部活動の中止を求める脅迫状が届いたことを受けて、同検討委を急きょ設置。2月から検討を続けていた。今後は、市内の小学校についても同様のガイドラインを来年度中に策定する予定という。
 油野委員長は「学校教育活動の一環としての部活動の意義や目的をまとめたガイドラインができたのは大きな成果だ」と話している。【加藤結花】
3月15日朝刊

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